証言・聴取・決裁のつながり
人第1711号・1711号-2の決定と、議会に提出された資料を照合し、どの発言がどの判断に用いられたかを確認します。
兵庫県文書問題 · 公文書から確かめる
何が公開され、何が非公開とされ、何を保有していないと回答されたのか。決定の範囲と資料の内容を分けて、検証の現在地を示します。
人は共通の人物番号と、その時点の役職で表します。引用文・文書名の人名は〔人物番号〕に置き換えています。人物の区別と表記の案内 →
2026年9月18日更新。資料の記載・機関の回答・このサイトの確認事項を区別しています。編集方針 · 資料と個人情報の扱い
「非公開と決定されたこと」と「公開できないことが妥当であること」は、分けて検討します。不存在も、請求対象と回答した機関の範囲で読みます。
表は左右にスクロールして読めます。
| 回答・状態 | 確認できる範囲 | 次に確かめること |
|---|---|---|
| 公開・部分公開 | 公開すると決定された範囲。受領後に本文を確認する。 | どの事実を裏付けるか。非公開部分にどの理由が適用されるか。 |
| 非公開 | 対象文書の存在を前提に、内容を公開しないという判断。 | 具体的な支障は何か。情報を区分し、公開できる部分がないか。 |
| 不存在 | 請求対象を保有していないという回答。 | 不作成・未取得・廃棄などの理由は何か。どの部署・保存先を調べたか。 |
| 存否応答拒否 | 対象文書があるかどうかも答えないという判断。 | 存否を答えることで、どの非公開情報が明らかになるのか。 |
| 未着・受領待ち・未確認 | こちらの確認作業や受領の状況。 | 決定の発出状況、交付、本文の確認を分けて進める。 |
このサイトでは、不存在と存否応答拒否を「非公開」から分けて表示します。不作成という回答も、出来事や証拠全体が存在しなかったことを意味しません。
制度の参照先:兵庫県・公文書の公開の手続。各決定の適用条項と具体的な理由は、通知書ごとに確認します。
判断の検証に必要なのは、たとえば資料の種類、確認した時期と方法、どの記載をどの認定に用いたかという対応です。氏名や連絡先を伏せても、こうした情報を示せるかを検討してほしいと考えています。
氏名を消しても他の情報から個人が分かる場合など、保護が必要な事情も確認します。そのうえで、公開できる部分とできない部分を具体的に区分し、理由を説明してもらう。既存の記録の公開と、機関に説明を求めることも分けて進めます。
「最善を尽くしたか」は、確認した資料、反対の情報の扱い、記録の保存、探索した範囲、部分公開の検討を通じて確かめます。十分な説明が得られた点は、その根拠とともに記録します。
2024年3月の調査・決裁を中心に、関連する説明を並べます。印やラベルは資料の状態を示します。出来事の順序だけから、因果関係や当事者の意図は判断しません。
「職員からの退職の申し出について(伺い)」。3月8日起案、3月12日決裁。本文に「退職の申し出が20件ありましたので、退職を認めることとします」。
別紙の退職者一覧の2行目に、西播磨・総務企画室・局長として本人の氏名が記載されている。退職日は2024年3月31日。決裁ラインは局長・課長・副課長・班長の4名。
県が「告発文書が送付された」とする3月12日は、県の決裁システム上、本人の依願退職が正式に承認された日でもある。
2024年5月7日の記者レクで、県は本人が「3月12日に複数の新聞記者、県議会議員等に郵送で配布した」と公表した。
この日付を確定するに至った判断の根拠・経緯が記載された文書を請求したところ、情報公開条例6条6号エにより非公開。日付確定に用いた資料の件名一覧は「作成していないため、保有していない」。
同じ日付の根拠について、別の請求者が県議会議長及び監査委員に対しても請求している。県議会議長は「請求に係る公文書を議長が管理していないため」として不存在。監査委員は、第三者調査委員会が「10か所に送付」を確認した資料について、「第三者調査委員会が取得した文書・情報は、調査報告書以外には県に引き渡されていない」として不存在とした。
知事は百条委員会の証人尋問および記者会見で、2024年3月20日に民間人から告発文書をデータ形式で入手したと説明している。
この入手に関する請求対象について、県は「作成していないため、保有していない」と回答した。受領、提供者、データ形式・経路について、どの部署と保存先を探索したか、関連する別の記録で経過を確認できるかを問う。
人事当局自身の入手記録も同様に不存在。ただし記者レクで職員局長は「我々がこの文書を入手したのは3月の中旬ですから」と述べている。
知事の説明では、この協議で公用メールの調査が指示された。その後の調査、退職承認取消し、懲戒処分について、各時点で得た情報と判断との対応を確認する。
議事録・メモ・復命書・出席記録のいずれも「作成していないため、保有していない」との回答。
公文書等の管理に関する条例第4条は、軽微な事案を除き、意思決定に至る過程を跡付け・検証できるよう文書の作成を義務づけている。指針は「軽微」の例外を厳格かつ限定的に解すべきものとし、政策判断や県民の権利義務に影響を及ぼす場合は該当しないとする。
知事は2024年8月7日の記者会見で、3月21日に当時の総務部長が公用メールの調査を人事課に指示し、調査の結果、当該文書の骨子と思われるものを発見、3月23日に報告を受けたと説明している。
元副知事〔人物03〕は百条委員会で、メールのやり取りから文書の骨子が出てきたと証言している。この説明だけでは、対象メールの件数・内容・相手方や、実際の検索範囲は分からない。
3月23日の協議で決定され、3班が午前10時30分に一斉訪問。対象は元西播磨県民局長、教育次長、淡路県民局長の3名。元副知事〔人物03〕は百条委員会で三班体制を認め、「複数の者が関与しているのではないかというふうなことを思ったから」と述べている。
産業労働部長は同委員会で、産業労働部次長も同日に聴取予定だったが「忌引か何かで休んでました」ため翌日朝に延期されたと証言。一方で「25日の夕方に取りあえずパソコンを押さえにくる」と伝えたとも述べている。本人不在のまま公用PCが回収されたことになる。
この聴取における元副知事〔人物03〕の発言について、委員が「自分の家でやってくれればここまで来んでよかったんや」「退職後にやってくれよ」と引用し、本人は「自分の感情でちょっとしゃべってしまった」と発言の存在を認めている。
本人は4月1日の反論書面で、この日の午前11時30分頃、職員局長〔人物10〕に電話で「告発文は自分一人で作成した。他に関係者はいない」と伝えたと記している。同時に「いつ作業したか、どこにどんな方法で送ったか、告発文の内容の真偽についてどう思っているのかなどは全く聴取されていません」とも書いている。
別の請求者に対する人第1268号では、3名への調査実施結果は存否応答拒否とされた。その後、人第1953号-2では実施計画・実施記録等が非公開対象となった。両決定の対象が同じかを確認して比較する。
元副知事〔人物03〕の証言(令和6年12月25日、文書問題調査特別委員会 68〜69頁)。
県が3月12日の根拠にPCのメタデータを用いたかは未確認。車中で閲覧したという証言だけでは、事前の複製・保全措置の有無や閲覧方法、データへの影響まで分からない。保全・閲覧の記録と、実際に認定に用いた情報を照合する。
人第1980号(9月14日付)は保全・最初の閲覧・保管等の記録を非公開とし、プロパティ等の記録を不存在とした。非公開対象の具体的内容と探索範囲は未確認。
「職員の退職に伴う発令について(伺い)」。3月25日起案、3月26日決裁。決裁ラインは人第2468号と同一の4名。
この決裁に、日付も文書番号も法的根拠条項の記載もない一枚が添付されている。
3月12日の退職承認に続き、3月26日の決裁で承認取消しが記録されている。添付された理由書だけでなく、決裁一式と、その時点までの聴取・電話等の記録を照合する。
県は同日、文書の作成や流布に関わった疑いがあるとして、自己都合退職の予定だった産業労働部次長の退職も取りやめたと発表している(報道による)。
次長の調査・退職関係の記録は請求04に対する1953号・1953号-2で決定が出ている。聴取・調査経緯の非公開と、4月12日決裁資料の内容を照合し、扱いが分かれた根拠を確認する。
本人の反論書面として公開転載されている本文5枚・別紙3枚を参照している。ここでは本人の説明を読む資料として扱い、原本の来歴と県が保有する版との一致は別途確認する。
公開転載の反論書面には、本人が作成・配付を単独で行い、10名程度に配布した旨の説明がある。本人による配布を支える重要な資料だが、原本の来歴、郵送された版との一致、正確な投函日、宛先数の数え方、県が各決裁時点で把握した内容は別途照合を要する。
知事会見の「本人も認めている」との発言に対しては、別紙で三度、認めていないと記している。「人事課が発表した『文書を作成したと本人が認めた』ということと、知事の『誹謗中傷・事実無根の文書を作成したと本人が認めている』ということは全く異なります」。
また、県が非公開としている聴取について、こう書いている。「いつ作業したか、どこにどんな方法で送ったか、告発文の内容の真偽についてどう思っているのかなどは全く聴取されていません。一番肝心の動機ですら聴取されていません」。
書面には県の調査や公表への批判も記されている。本人による評価と、確認可能な行為・発言の記録を分けて読む。
告発文書に名指しで記載されていた県民生活部総務課長。県が職員に公表したのは約3か月後の7月23日だった。
この記者レクの議事録が、公開請求で開示された最初の一次資料になった。県自身の説明が公文書として確定したことで、以降の請求の足場になっている。
同議事録では、綱紀委員会の委員に本件文書で名前が挙がった当事者が含まれていたことも局長自身が認めている。
本人がその後の検証に直接応答することはできない。残された記録を、発言の対象と時点に即して読み、確認できない意図や経緯を補わないことを重視する。
個別処分の終了や本人の死亡を踏まえ、現在も非公開とする具体的な支障を情報ごとに検討する。終了した事案でも将来の同種調査への影響が問題となり得るため、終了だけで6号エの適用余地がなくなるとはいえない。
主な請求への決定を抜粋しています。部分公開を含む新しい決定、受領状況、全請求の経過は請求台帳で確認できます。
上記のほか、別の請求者が令和7年1月以降、知事部局の複数の課、県議会議長、監査委員に対して同種の請求を行っている。その決定を並べたもの。
いずれも兵庫県が公文書公開請求に対して開示した文書。
機関の回答と、公開された本文を対応させて確認します。
人第1711号・1711号-2の決定と、議会に提出された資料を照合し、どの発言がどの判断に用いられたかを確認します。
人第1010号と人第1979号・1979号-2の対象文書を区別し、認定資料、受領確認、封筒等への回答の関係を整理します。
公文書ファイル管理簿や会議記録、メール調査の作業記録について、機関ごとの回答と確認範囲をたどります。
綱紀委員会や第三者委員会の規程・契約と、実施した仕事の記録を照らし合わせます。